TV版AIR 第十二話 そら〜air〜

事実上の最終話です。短いながらも遂にこの物語も終わるときが来ました。前回に負けず作り手の思い入れが圧倒し、見事なゴールに辿り着きました。
ゲームもかなりのボリュームでしたが僅か20数分の尺に収まるという京都アニメのマジックは最後まで健在でした。最後まで踏ん張ったスタッフの頑張りと努力に本当に感謝致します。
ゲーム同様に衝撃的なみすずの死が強い印象を残しました。しかし、みすずのゴールは幸せと一緒でした。
晴子の魂を引き上げ、往人を空へと旅立たせるラストは、単に生死という概念を超えたハッピーエンドだと考えています。
エピローグで描かれた「羽の記憶」といった壮大な裏設定を理解しなくても特に問題はありません。
神尾観鈴という一人の女の子が試練を乗り越えて、本当の幸せを手に入れるという基本的な構造さえ理解できればそれでいいんです。
そんな観鈴を見て俺も何とかしてやりたい。彼女を助けたい。彼女に何かしてあげることがあるのでは?と考えるのは自然なことです。その時、僕らは国崎往人と同じ位置に立つことになるからです。
ゲームからのファンは今回のTVアニメ版を見て改めて納得。TVアニメから入ってきたファンはゲームにチャレンジして更に奥深い麻枝氏の世界感に納得。
劇場アニメから入ってきたファンは出崎演出との明確な演出の違いに納得されたのではないでしょうか?
ともあれ全13話(総集編込)短いシリーズながらも非常に完成度の高いクォリティで今回のTVアニメ版を作り上げた監督の石原立也氏らの京都アニメーションには感謝の言葉しかないです。
「・・・幸せな記憶をありがとう」と。
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