岡村天斎監督作品「劇場版NARUTO 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!

遅ればせながらレンタルで見ました。原作はジャンプで読んでいます。TV版は若林厚史作画監督回をたまに見ている程度です。
さて劇場版は原作の設定から少し外れていますが物語を面白くする要素として設定されているので問題ないと思います。
それよりも対象を子供に置きながら、実はかなり重い内容に仕上がっている辺りが監督の業の深さかと思いました。
現実の辛い出来事から逃避してしまった雪絵のやり場のない生き方が妙にリアルで映画全体を覆うかのように描かれています。
最終的には、未来に向かって歩き出すという王道的な展開で幕を閉じるわけですが多くの人間が死ぬ場面もあったりして一筋縄ではいかない物語となっているのが印象的でした。
脚本や演出は悪くないのですが間延びしている箇所や重い物語故に多少見ていて辛い点もありますが、有り余る作画とコンテのパワーで何とか乗り切ったという感じでした。
全体的に「人狼」級の作画スタッフが結集したわけですが、雪絵がお酒を飲んでいる酒場の場面が抜き出ていた印象があります。バトルよりも細かい芝居が見ていて丁寧に描かれていた作品でした。
興味のある方はレンタルで十分ですから見てみるのも悪くないと思います。
http://pierrot.jp/title/naruto/movie/