サモハンキンポー監督の映画「戦神傳説」

やっと見た。以前,書いた香港製武侠映画。91年作だから,もう13年も前の作品である。人気俳優アンディ・ラウが主人公を演じているので,見ている人は多い様子である。
ランニングタイムが90分くらいなので短め。そのため物語が切られている印象。平和な漁村で暮していた主人公が何故,類い希なる剣技を身につけていたのか?
などと,決して考えてはいけない。勢いで見せるのが当時の作品スタイルだからだ。そのために物語が犠牲になるのも多かった(例えば「男たちの挽歌2」)
それでも圧倒的なワイヤー処理と相まって激しくアクションを魅せてくれる。昨今の武侠映画はスタイルに変化が見られるのでこのように絶滅してしまった畳みかける演出は懐かしささえ感じる。
物語上,悪役に徹している暴君の弟が披露する弓技は美麗ですらある。ハッピーエンドで終わらない結末と相まって,印象には残る作品に仕上がっている。