CLANNAD AFTER STORY もうひとつの世界 杏編

待望の杏編を見ました。元のゲームはプレイ済み。アニメも全話鑑賞済み。短いランニングタイム(23分強)で描いているので無理があるとの話は聞いていましたが実際の完成度は納得できるではありませんでした。
ラスト五分前までは健闘しているように見えなくもない。しかしながらラストで全てを台無しにしていると言っても過言ではありません。これは改作しすぎでは。綺麗に終わればOKみたいな甘いEDで逃げてしまっているのは全く納得できません。
誰もが不器用で素直になりきれなかった事が歪んだ三角関係を産み出す。事態を更に悪化させていく中で、個々が悩み抜いた末に真っ正面から現実に立ち向かうというのが主旨だったはず。
それが椋が身を引き朋也と杏との間を取り持ったようにしか見えないのは如何なる事なのか?杏がラストで髪を切った意味が演出されていないのは如何なる理由による物なのか?それともあの短い描写で裏側にある意図を読めというのか?
これは無茶すぎるわ。アニメ版ではキャラが改変され杏や朋也までもが違う台詞を発するのも納得できない。これこそ綺麗事ではないのか?百歩譲ってこれを肯定するならばラストの涼と杏の買い物には絶対、朋也も参加していなければ不自然に思える。一歩前に踏み出した上で新たな三人の距離をこれから形成していくというEDの方がしっくり来るだろう。
アニメ版では不運続きになってしまった魁先生に謝ってくれ。どちらにしても痛みの欠けたCLANNADは自分は無縁だと気づきました。
作画も演出も京アニにしては並のレベル。智代編のような高いクォリティが見られないのが残念だった。唯一印象に残ったのは雲の描写が美麗だったことぐらいだ。
http://www.tbs.co.jp/clannad/