機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第15話 戦場への帰還

前回、かなりの不満を書いたわけだが本話数を見て少しだけ理解できた点がある。キラは変わっていなかったことである。どう見ても冒頭でカガリがキラに向けて言っている内容は正論である。
己の置かれた立場や状況を考えればカガリが取るべき道は覚悟故の行動と言える。だがキラは、それを真っ向から否定した。そう。キラの行動原理は前作SEED中盤からこうなのである。
「僕らは、もう後悔したくないから」「誰かが正しいことを言わないといけないから」
皆がこうしたから私もこうする。それが間違った事だと知っていても・・・。こういった行為をキラは否定する。例えそれが自分一人だとしてもである。
それに賛同したのがアークエンジェル。エターナル。そしてクサナギだった。SEEDはそういった物語であった。
だから今回アークエンジェルに支援する国や組織が無かったとしても正しき道を実現するために彼らは突き進んでいく。そういうものだと本話数を見て気づいた。だからその点の疑問はやっと理解したつもりである。
問題は軍艦たるミネルバの描写である。1クールと比べて規律というものがより薄くなったように思える描写は何処から来るのであろうか?
元々そういうものを描く気がないのではないか?そう思えてきた。アスランに引き寄せられるルナマリアメイリンといった女性キャラといった描くためにシーンが用意されているだけだけなのである。
骨太と安易に思える描写が錯綜している現実が良いとは思わない。
多重構造になっている構成に変更が加わってスタッフに更なる苦悩が加わっているのは想像に難くないが取りあえず付き合っていくつもりである。